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太陽光発電の補助金とは?申請条件や申請方法を徹底解説!

2020.04.14

太陽光を導入する際に、補助金を上手く利用することで、初期導入費用を安く抑えることができます。

2020年4月時点で、太陽光に関する補助金は用意されているので、まだ遅くはありません。

しかし、補助金には細かい条件や申請手続きを行うタイミングなどを、把握していないと申請できず、補助金が支給されないということも・・・

そこで、今回は太陽光発電を導入する際に、利用したい補助金の「申請条件」や「申請方法」など、補助金の基本的なことについて解説します。

この記事を読むことで、太陽光を導入する際に必要な、基本的な知識をしっかりと把握することができますよ。

~目次~

1、国から太陽光発電の補助金はあるの?
   1-1.国から支給されていた過去の補助金は意外と損をしているかも?
   1-2.自治体によっては補助金が支給されているケースがある
   1-3.2020年4月太陽光補助金の事例
   1-4.蓄電池と組み合わせた補助金も用意されている
      1-4-1.太陽光と蓄電池を組み合わせた補助金事例

2、太陽光発電の補助金申込み条件について
   2-1.補助金申込みの注意点

3、太陽光発電と関連がある国からの補助金
   3-1.ZEH(net zero house)
      3-1-1.ZEH補助金の申請条件や支給額

4、複数の補助金を併用して申請できるの?

5、まとめ

1、国から太陽光発電の補助金はあるの?

結論からお伝えすると、太陽光発電単体での設置時に支給される、国からの補助金は終了しています。
ただし2020年4月現在「家の改修工事」などと組み合わせることで、支給される補助金はあります。

具体的に説明すると国から支給されていた太陽光の設置に関する補助金は、1993年~2005年までで一度終了しています。

その後2009年に、太陽光発電の普及を目的とした売電価格を、一定期間固定額で買い取ってくれる制度である「固定買取制度(FIT制度)」の導入に合わせて、補助金も再開されました。

しかし2009年に再開された補助金も、2つの理由から2014年に終了しています。

【廃止された理由】
初期導入費用の低下
太陽光の導入普及率の上昇

国からの補助金支給が始まった当初は、太陽光発電の設置費用が1kWあたり約70万円と、初期導入費用が高額でした。

経済産業省 資源エネルギー庁「エネルギー白書」

出典:経済産業省 資源エネルギー庁「エネルギー白書」

しかし初期導入費用は年々下がり導入しやすくなった事と、2011年に発生した東日本大震災が影響し、災害で発生した停電や、計画停電などの影響で、普及率は急速に伸びていきました。

一般社団法人 太陽光発電協会

出典:一般社団法人 太陽光発電協会

普及率の伸びに比例して、導入コストも年々下がっていき「導入の敷居がさがった」との判断から、国から太陽光発電単体での設置時に支給される国からの補助金は、廃止となりました。

国からの補助金額は、まとまった金額が支給されるため「初期費用を大きく抑えて太陽光発電を導入できない」と、太陽光発電の導入を保留しているご家庭もあるのではないでしょうか?

しかし、これまで支給されていた国からの補助金は「初期費用を抑えるという」大きなメリットはありますが、意外なデメリットがあります。

次章で詳しく解説していきますので、引き続きお付き合いくさだい。

1-1.国から支給されていた過去の補助金の意外なデメリット

国から支給される補助金は金額が大きいため、補助金なしでの導入は損をした気分になります。

しかし、これまで支給されていた国からの補助金を受け取ると、逆に損をすることもあったのです。

「貰えるのに、なんで損をするの?」
と思ってしまいますよね?

その理由は、国から補助金をもらえた分、太陽光の売電価格が下がってしまうんです。

国が補助金を支給する理由は「初期費用の負担を軽減すること」なので「初期費用を安く抑えることができて、さらに売電収入で利益を得る」となると、設置者の利益が多くなりすぎるという判断をしました。

そのため、国から支給されて補助金を受け取った設置者は、固定買取金額を少し下げて、得をしすぎないように調整したわけです。

補助金は、導入時にかかる一時的な金額を少し負担してくれるので、確かにメリットは大きいです。

しかし、売電価格が下げられることを考えると、長期的に得られる収益が少なくなってしまうため、あまりお得とはいえないかもしれません。

では補助金を利用して、初期導入費用を安くお得に設置することはできないのでしょうか?もちろん、お得に太陽光を設置できる補助金はあります。

「1、国から太陽光発電の補助金はあるの?」で少しご紹介しましたが、国から支給される太陽光発電単体での、設置に関する補助金は廃止されていますが、新しく「家の改修工事」などと組み合わせることで、支給される補助金があります。

また地方自治体ごとで、補助金が支給されているケースもあり、過去の補助金とは違い、売電価格にも影響を与えません。

次章では、各自治体の太陽光の設置に関する補助金について、詳しく解説していきます。

1-2.自治体によっては補助金が支給されているケースがある

太陽光や蓄電池など、再生可能エネルギーに関する補助金は、2020年4月現在でも、様々な補助金が用意されています。

また、地方自治体から支給される補助金は、売電価格に影響をあたえません。

申込み条件や、申込みを行うタイミングなどは自治体ごとに違うので、太陽光発電を導入する前に各自治体に確認をしましょう。

参考までに、2020年4月時点で支給される補助金を紹介します。

1-3.2020年4月太陽光補助金の事例

2020年4月時点で、太陽光発電に関する補助金の1つに、東京都で支給されている「東京ゼロエミ住宅導入促進事業」という補助金があります。

新築住宅を建設する際に、太陽光発電をセットで導入することで、建設費用と太陽光発電の導入費用を負担してくれる補助金です。

補助金の詳細を以下の表にまとめました。

東京ゼロエミ住宅導入促進事業
条件東京ゼロエミ住宅認証書の交付を受けた住宅
住宅建設に関する支給額戸建住宅:1住戸あたり70万円
集合住宅:1住戸あたり30万円
太陽光発電の設置に関する支給額上限を100万円として
10万円×発電出力値 = 支給額

出典:クールネット東京

「東京ゼロエミ住宅」とは、断熱効果が高い建築材を使って、東京都が定める独自の基準をクリアーした、省エネ性が高い家のことです。

東京都で実施している太陽光の補助金制度は「東京ゼロエミ」の基準を満たしている、新築住宅を建てる時に建設時の補助金とは別に、太陽光の導入費用も最大で、100万円までの補助金を支給してもらえます。

これから家を建てるご家庭には、かなりお得に太陽光発電を導入できる補助金です。

1-4.蓄電池と組み合わせた補助金も用意されている

2020年4月時点では、国から太陽光と蓄電池の設置に関する補助金の発表はありません。

直近では、2019年に「災害時に活用可能な家庭用蓄電池システム導入促進事業助成金」という、少し名前が長い補助金が支給されていました。

最大で60万円までの補助金を支給されるため、申請者が殺到した補助金です。
ここ数年で、蓄電池にも注目が集まり

● 「効率良く電気エネルギーを運用したい」
● 「災害時の対策として導入したい」

という目的で、太陽光発電と蓄電池をセットで導入する、ご家庭も増えてきています。しかし、蓄電池は「電気を貯めることに特化した製品」で発電することが出来ません。

そのため、大規模な停電が発生した場合は、繰り返し充電・放電が出来ない蓄電池単体では、災害対策の部分だけで見ると、効果が薄いということです。

国が普及を進めているのは、長期間の災害でも「安心できる災害に強い家」かつ「地球環境にも優しいエネルギーを作れる環境整備」です。

そのため、電気をつくる機能がない蓄電池単体での導入では、支給される補助金は少ないのが現状なのです。

もちろん、蓄電池単体だけでも夜間に充電を行い、地域全体の電気需要が高くなる昼間に、蓄電池の電気を使うため、電力会社の負担を下げることに貢献できます。

そのため自治体によっては、蓄電池単体での導入時でも支給されるケースがありますが、多くの自治体では次のような条件を定めています。

● 太陽光と蓄電池をセットで導入
● 既に太陽光を設置済みで、追加で蓄電池を導入する

具体的に、太陽光発電と蓄電池を組み合わせた補助金は、どんな内容なのか、参考までに一例をご紹介します。

1-4-1.太陽光と蓄電池を組み合わせた補助金事例

家庭に対する蓄電池等補助事業
条件● 太陽光と蓄電池を同時に導入、または既に太陽光発電が設置してあること
● 太陽光・蓄電池を都内に設置すること
● 蓄電池の機器費用が1kWh当たり20万円以下になること
支給額機器の購入金額の半分または60万円どちらか安いほう

出典:クールネット東京

上の補助金は東京都が支給している補助金の1つで、蓄電池をメインとした補助金になっていますが、補助金の金額が大きく、最大で60万円まで支給してもらえます。

補助金の支給条件に、太陽光発電が含まれており、これから太陽光と蓄電池をセットで導入する方向けの補助金になります。

2、太陽光発電の補助金申込み条件について

補助金を申込む条件は、自治体ごとに細かい条件を定めていることが多いため、申込み前に、お住まいの地域の自治体に、必要書類や条件などを確認する必要があります。

自治体ごとに多少の違いはありますが、条件として多いのは次の2つです。

● 申込みを行う地域に住んでいる
● 新品未使用の太陽光発電を設置する

この他にも、東京都のように「条件を満たす新築住宅を建てる際に、セットで導入する」など、細かい条件がプラスされています。

●「条件を満たす新築住宅を建てる際にセットで導入する」
●「東京ゼロエミの基準を満たしている照明やエアコンに、製品を取り替える」

万が一、基準に満たない製品に取り替えた場合「処分承認基準を基に、算出された金額を納付」する必要があるので、条件等はしっかりと確認しておく必要があります。

2-1.補助金申込みの注意点

補助金の申請を行う場合、いくつか注意点があります。

太陽光発電の容量
必要書類の確認
各自治体が確保している受付期間
補助金の上限金額

太陽光発電の設置場所は、一般家庭の屋根に設置することが多いので、通常はあまり気にすることはありませんが、土地が広く投資目的などで、たくさんソーラーパネルを設置する場合には、注意が必要です。

住宅用太陽光発電の場合は、10kW未満であることが絶対条件になります。

そのため10kWを超える場合は産業用太陽光発電となり、補助金の申込み条件などが大きく異なるので、注意が必要です。

特に「受付期間」と「補助金の上限金額」には、気をつけないといけません。
「補助金の上限金額」を上回った場合は、受付期間に余裕があっても、早期終了している場合があります。

申請者が多く上限金額を超える場合は、公抽選で補助を受けられるか否か決まってしまうため、できるだけ早い段階で、受付を行った方が良いでしょう。

また、必要書類も自治体によって異なるので注意が必要です。

必要書類が足りない・記入漏れがあるなど、必要書類が不備などで、修正に間に合わず締切りを過ぎてしまった場合は、再申請で次回の公募まで待たないといけません。

その結果、太陽光の導入が何ヶ月も遅くなってしまうので、しっかりと必要書類を確認して、不明点は自治体に問い合わせをするようにしましょう。

3、太陽光発電と関連がある国からの補助金

「1、国から太陽光発電の補助金はあるの?」で、少し触れましたが、省エネ住宅の新築や改修工事を行う時に、太陽光発電を導入することで、国から補助金が支給されます。

そのため、太陽光発電の補助金が終了してしまったという表現より、これからの「電気の自給自足化」という新しい時代に対応するために「補助金制度も新しい段階へ進化した」と言うべきかもしれません。

この章では、現在利用できる補助金の特徴について解説していきます。

3-1.ZEH(net zero house)

ZEHはネットゼロハウスエネルギーの略で、天然ガス・石炭などの一次エネルギーを利用した、エネルギーの消費を抑えることができる住宅のことです。

一次エネルギーの消費量を減らしつつ、太陽光発電やエネファームなどの再生可能エネルギーを利用して、最終的に家庭内の一次エネルギー消費量をゼロにすることを目的としています。

一次エネルギーは輸入に頼らないといけませんが、再生可能エネルギーは、輸入に頼らずエネルギーを取得・利用することができ、自然環境にも優しいエネルギーなので、国も積極的に促進を行っています。

その促進運動の一環として、ZEH補助金があります。

現実的にまとめると「太陽光や蓄電池などを利用して、省エネ効果が一般住宅より優れていて、防災機能がしっかりとした住宅」ということですね。

3-1-1.ZEH補助金の申請条件や支給額

ZEH補助金の申請条件や支給される金額をまとめてみました。

条件1● 新築住宅を新築または購入する方
● 自己所有の既存住宅を改修する方
条件2● 申請者が住む家であること
● SIIに登録されているZEHプランナーが設計・建築または販売を行うZEHであること
支給額● ZEH支援事業:70万円
● ZEH+実証事業:115万円
● ZEH+R強化事業:125万円

出典:環境省

ZEH補助金を受ける場合は、条件1と2両方を満たしている必要があります。

また、補助金の支給額についてですが、ZEH性能によって支給額が違ってきます。
それぞれのZEH性能の基準は次の通りです。

ZEH事業者:一次エネルギー消費量を国が定める省エネ基準よりも20%削減できる
ZEH+実証事業:一次エネルギー消費量を国が定める省エネ基準よりも25%削減でき、電気自動車の導入や断熱強化などを行っている住宅
ZEH+R強化事業:一次エネルギーの消費量を抑えられ、蓄電池の導入など防災機能に優れた住宅

ZEH補助金は、これから家を新築または購入する方以外に、既存住宅の改修でも補助金対象になります。これから省エネ住宅を本格的に行う予定のご家庭には、おすすめの補助金です。

しかし、国からの補助金や地方自治体からの補助金が豊富にあると「2個・3個と併用して利用できないのか?」と気になる方もいるのではないでしょうか?

複数の利用ができれば、それだけ初期費用を抑えて導入できるのでお得になります。
次章では「補助金の複数利用」について解説します。

4、複数の補助金を併用して申請できるの?

地方自治体が支給する補助金と、国が支給する補助金を同時に申請することは可能です。

例えば「東京都の補助金」と、国からの「ZEH補助金」を組み合わせて利用することもできます。

次に、お住まいの地域によっては、地方自治体の補助金が複数あることもあります。

地方自治体によって条件が異なるため一概には言い切れませんが、1つのご家庭に地方自治体の予算が集中することを避けるため、複数同時には利用できないことが多いようです。

例えば、お住まいの地域の自治体に「太陽光設置のみで支給される補助金」と「新築と太陽光の導入をセットで支給される補助金」など、複数の補助金があっても、基本的にはどちらか1つの補助金にしか申請することができません。

「国の補助金」と「自治体の補助金」は併用して申請が可能
自治体の補助金を複数申請することは出来ないことが多い

地方自治体が用意している補助金を複数利用できるかについては、各地方自治体の判断になるため、お住まいの地方自治体に確認することをおすすめします。

5、まとめ

今回の太陽光発電設置に関する補助金についておさらいです。

国の補助金は、太陽光発電単体ではないが「家の改修工事」などと、組み合わせての補助金はある
地方自治体で、太陽光発電や蓄電池の補助金支給制度がある
地方自治体ごとに申請時の必要書類が異なるため、申請前に事前確認が必要
補助金申請のタイミングは、太陽光の契約前か後か確認する

補助金の概要は、難しい言葉や聞きなれない言葉で記載されていることが多く1人で理解することが中々難しいものです。

なんとなくで、申請の準備をしていると「必要書類が不足していた」「書類に記入漏れがあった」などで、必要書類の不備を修正している間に、補助金の申請が終了してしまっては、補助金を受け取ることができません。

また、補助金の申請を行う場合、対象機種が決まっている場合もあります。

● 導入予定の機種は補助金に対応しているの?
● 自治体に問い合わせたら販売店に確認してと言われた

など、補助金を利用して太陽光・蓄電池の導入を検討しているけど「プロのアドバイスがほしい」という方は、1度「省エネプラス」へご相談してみませんか?

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