太陽光発電の設置までの流れと施工業者の選び方について解説
2021.04.01
太陽光発電の取り付け工事の場合、室内に設置する分電盤やパワコンの取り付け作業を見学することはできますが、屋根に取り付けるソーラーパネルの取り付け風景を見学することはできません。
しかし見ることが難しいとなると、ますます「どんなことをやっているのだろう?」と気になりませんか?
そこでこの記事では、太陽光の施工がどのような手順で行われているのか、取り付け完了までの流れを解説していきます。
合わせて「業者選びのコツ」などについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
~目次~
2、太陽光発電の施工前に「申請手続き」を行う
2-1.補助金の申請
2-2.電力会社に電力申請を行う
2-3.事業計画認定の申請
3、太陽光発電の施工の流れ・手順
3-1.太陽光パネル取り付け
3-2.配線工事
3-3.後日、電力会社との系統連係と動作確認
4、信頼できる施工業者の選び方
4-1.施工内容を細かく、わかりやすく説明してくれる
4-2.複数のメーカーから機種を提案してくれる
4-3.施工年数(営業年数)が長い業者
1、太陽光発電の契約前にまずは「事前調査」
まずは太陽光発電を設置する現地の調査から行います。
具体的に確認していく部分は次のような部分です。
● 屋根の種類や耐重性の確認
● 屋根の角度・方角などの確認
● パワコンなど、関連機器の取り付け場所の確認
● 配線の取り回し方法の確認
この他にも「安全に設置が可能か?」「設置後も安全に運用できるか?」という部分を、メーカー基準を基に確認していきます。
設置基準の確認を行い、その後施工方法などを確認していきます。
2、太陽光発電の施工前に「申請手続き」を行う
太陽光発電の購入契約が完了すると、いよいよ工事に向けて本格的に準備がはじまりますが、実は、ご家庭に機材を取り付ければ早速運用開始、というわけにはいかないのです。
色々な書類を用意して、申請手続きを行わないといけません。
太陽光発電の設置に関する手続きは、主に以下の3つです。
● 補助金の申請(一定の条件を満たす方)
● 電力会社への電力申請
● 事業計画認定書の申請
どのような意味がある申請なのか、1つずつ解説していきます。
2-1.補助金の申請
太陽光発電を設置する場合、いくつかの条件を満たすことで、国や地方自治体から補助金を支給される場合があります。
補助金を利用することで、太陽光発電の初期導入費用を抑えることができます。
太陽光発電に関する補助金で、国から支給されるものとして「ZEH補助金」があります。
簡単に説明すると、ZEH補助金は新築で家を建てる場合に、セットで太陽光発電を設置すると、60万円~115万円まで支給される補助金です。
また、国から支給される補助金とは別に、各地方自治体独自で補助金を支給している場合は、地方自治体で支給される補助金も申請できるので、国と地方自治体からの補助金をダブルで受け取り、お得に太陽光発電を設置することができます。
補助金によって完了するまでの期間が異なるので、一概にはいえませんが申請を行い承認されるまでは、約1~2週間ほどで完了します。
ですが、実際に補助金が振り込まれるのは少し時間がかかり、数か月後になります。
補助金について気になる方は、各地方自治体に問い合わせてみましょう。
基本的には、販売店の方が代理で申請を行うことも多いので、補助金に関する知識も豊富です。
そのため、販売店へ聞いてみるのも良いでしょう。
2-2. 電力会社に電力申請を行う
太陽光で発電した電気を電力会社に送電するためには、電力会社と「接続契約」を行う必要があります。
この他にも、売電する電気を固定買取金額(FIT制度)で買い取ってもらうための契約である「特定契約」も行わないといけません。
この申請を行うことで、専用の電気メーターの取り付けや、売電を行うことができるようになります。
また、太陽光発電を設置する際に行う「事業計画認定書」の申請手続きには、この電力申請を終えておかないといけません。
電力申請が完了するまでの期間は、早い場合で2週間ほど、遅い場合だと1か月以上もかかることがあります。
2-3.事業計画認定の申請
この申請は「ココで太陽光で発電した電気の売電を行います」「こんな仕様の太陽光発電を使用します」といった申請になります。
3つの申請の中で、もっとも時間がかかる手続きで、提出から完了までに早い場合で1か月、遅い場合だと6か月ほどの期間を有することもある手続きです。
事業計画認定の申請では、必要書類を記載するだけではなく
● 太陽光発電の配線図や構造図などの提出
● 太陽光発電の機種やメーカーなどの仕様書 など
資料の提出も求められます。
3、太陽光発電の施工の流れ・手順
必要な申請が終わると、太陽光の施工に入ります。
施工会社によって「配線工事や太陽光パネルの設置工事を別の日」に分けることもあれば「その日の内に機材設置と配線工事をノンストップで行う」場合もあるので、工事の進め方については施工業者としっかり打合せするのをおすすめします。
それでは早速、太陽光発電の施工の流れについて解説していきます。
3-1.太陽光パネル取り付け
太陽光パネルを取り付けるために重要な「架台」を取り付ける作業を行います。
架台とは、フレームを支えるための重要な部分です。
ビスで固定していくので、ねじ山や架台と屋根の隙間をコーキング材で塞ぎ、雨漏れなどがないように水漏れ防止の処理も行います。
架台設置とコーキング処理が完了後「フレームの取り付け」「太陽光パネルの取り付け」を行い、本体の設置は完了です。
この時同時進行で、パワコンや分電盤など、室内に設置する機材の取り付け工事も同時に行っています。
3-2.配線工事
機材の設置が完了後、太陽光パネル・パワコン・分電盤・太陽光ブレーカー・リモコンなど、すべての機材が正常に作動するように配線工事を行います。
配線工事の他に、売電量を計測するためのメーターを、新たに取り付ける必要があるので、メーターを設置するためのボックスを取り付けていきます。
これで、太陽光の工事は完了です。
後は、動作確認をして運用開始ですが、これは後日になります。
3-3.後日、電力会社との系統連係と動作確認
「系統連係」とは、電力会社に発電した電気を送電するための、接続作業のことです。
「系統連係」は、太陽光の施工業者ではなく、電力会社の方が取り付け作業を行います。
太陽光発電の施工業者が、配線工事の時に取り付けたボックス内へ、計量メーターを取り付けます。
取り付けが完了したら家主様立ち会いのもと、電力会社と一緒に動作確認を行い、問題がなければ運用開始です。
4、信頼できる施工業者の選び方
太陽光発電の施工業者は取り付けだけではなく、メンテンナンスもお願いすることになるので、20年以上の付き合いになるため「ここなら大丈夫」という、信用できる施工業者を見つけないといけません。
しかし、施工業者の数は非常に多く、一つひとつ調べることは不可能です。
具体的な業者の選び方は、次のようなポイントを基準に選ぶのが良いでしょう。
● 施工内容を細かく、わかりやすく説明してくれるか
● 機種の提案時に複数のメーカーを提案してくれるか
● 施工年数(営業年数)が長い業者
順番に詳しく解説していきます。
4-1.施工内容を細かく、わかりやすく説明してくれる
現地調査の時に、設置完了までの流れを細かく、わかりやすく説明できるのかというのは、かなり重要です。
● どのような流れで工事が進むのか?
● なぜこの工程が必要なのか?
上記のようなことを可能な限り、わかりやすく解説している販売店や施工会社は、それだけお客様とのやり取りの経験も豊富だといえます。
太陽光や蓄電池の知識が少ない方がつまずくポイントや、悩むポイントを把握しているため「どう説明すれば理解してもらえるか?」ということを重視しています。
わからないことをしっかりと理解してもらうために行う説明というのは、かなり難しいものです。
この説明を丁寧に行ってくれる業者は、信頼できる会社といえます。
4-2.複数のメーカーから機種を提案してくれる
わかりやすい説明と合わせて、提案される機種のメーカーの数にも注目してください。
太陽光発電は外見だけをみると、性能に大差はないような感じがしますが、メーカーごとに特徴が異なります。
そのため、複数のメーカーを提案できる販売店は、お客様の予算や設置環境などを考慮した、ベストな太陽光発電を柔軟に提案してくれるはずです。
逆に、複数のメーカーを提案できない販売店だと、メーカーごとに本体金額も違うので、予算に応じた柔軟な提案を行うことができません。
特に注意したいのが、複数のメーカーを提案できるのに、1つのメーカーしか提案しない販売店に注意しましょう。
太陽光の中でも、自社の利益が高いメーカーだけを提案している可能性があります。
お客様の予算や要望などは考えず、自社の利益のみしか考えていません。
4-3.施工年数(営業年数)が長い業者
施工年数・営業年数が長い業者は、悪徳業者である可能性は低くなります。
理由ですが、近年はインターネットが普及しており、トラブル事例や悪質な対応はすぐに、会社名などをさらされてしまいます。
悪評が目立てば、それだけお客様の方から遠ざかってしまいますよね?
そのため、営業年数が長い販売店は、とりあえず「候補の1社として検討」しておくことができます。
もちろん、営業年数が長いのを判断にする基準は、これだけではありません。
営業年数が長い業者は、これまでの取り付け実績の数も多いため、豊富な知識と、確立した技術をもっています。
そのため、営業年数が浅い販売業者を避けて、営業年数が長い業者を選ぶのが安心です。
5、まとめ
太陽光発電の施工の流れについておさらいです。
● 太陽光発電を設置する場合、申請手続きだけで1か月~6か月ほどの時間がかかる
● 太陽光発電は、設置完了後すぐに運用はできない。系統連係後に運用開始
● 施工業者とは20年以上の付き合いになるので、慎重に選ぶ必要がある
太陽光発電をしっかりと取り付けて、トラブルなく運用できるかどうかは、販売業者や施工業者しだい、といっても過言ではありません。
また、太陽光発電は安い買い物でもありません。
妥協はせずに「ここにお願いしたい」という、信頼できる業者を探すのがおすすめです。
また、当社「省エネプラス」でも、蓄電池・太陽光発電の販売・取り付けを行っています。
「まずは話だけでも聞いてみたい」「そもそも太陽光って何?」というお問い合わせだけでも大歓迎です。
当社は、お客様の対応を高く評価していただき、関西電力から「オール電化推奨店」の称号を頂きました。
蓄電池・太陽光発電に関する疑問やご相談は、どんな些細なことでも構いません。
お気軽に「省エネプラス」へお問い合わせください。