蓄電池は必要?注目される理由やメリットについて紹介!
2020.05.20
近年、Web広告やテレビでも話題になっている蓄電池。
「蓄電池の必要性はこれからさらに高まります!」という感じに、ショッピングセンターなどで訪問販売の方に声をかけられた、という経験がある方もいるのではないでしょうか?
● なぜ、蓄電池がここまで注目されているの?
● 蓄電池の必要性がよくわらない
● 実際、どのくらいの家庭が導入しているの?
● 太陽光が導入していないなら、蓄電池は意味がないのでは?
当記事では「蓄電池のメリット・デメリット」「注目されている理由」など、蓄電池は本当に必要なものなのか?という部分を詳しく解説していきます。
蓄電池の導入を迷っている方には、必見の内容ですよ!
~目次~
1、蓄電池の必要性は高い?
1-1. 蓄電池が注目されたキッカケは?
1-2. 今後、蓄電池の需要はさらに伸びる?
3、蓄電池のメリット・デメリット
3-1. 【メリット】停電時にも電気が使える安心感
3-2. 【デメリット】導入費用と設置スペース
5、どんな蓄電池を選べばいいの?
5-1.太陽光と併用はどうするか?
5-2.太陽光と併用するか否かで蓄電池の種類が決まる
5-3.蓄電池の出力を検討する【特定負荷】か【全負荷】
5-4.蓄電池の容量を検討する
1、蓄電池の必要性は高い?
結論からお伝えすると「蓄電池の必要性は高い」といえます。
理由は「電気代が安くなる」という経済メリットもさることながら「災害用の非常電源」として使えるためです。
また、蓄電池を太陽光発電と併用して使うことで、太陽光で発電した電気の余剰電力は、蓄電池へ貯めて夜間に使うことができます。
蓄電池と太陽光を導入後に、停電の経験があるご家庭を対象に「株式会社グッドフェローズ」という会社が「太陽光と蓄電池を未導入の家庭におすすめしたいか?」というアンケートを実施しました。
その結果4割以上の方は「蓄電池と太陽光発電の両方をおすすめしたい」と答えたようです。
出典:株式会社グッドフェローズ
実際に、停電を経験したご家庭では、蓄電池と太陽光発電が大活躍しているといえますね。
また、蓄電池はこの章のはじめに述べたように「電気代を節約できる」という経済メリットもあります。
通常時は、太陽光で発電した余剰電力を充電したり、電気料金が割安になる深夜の時間帯に充電したり、電気を賢くお得に使うことができ、停電時には非常用電源として使うことができるため、必要性は十分に高いといえます。
1-1. 蓄電池が注目されたキッカケは?
そもそも蓄電池がここまで注目されるようになったのは、国が行っている「FIT制度の【満期による】売電価格の低下」と「FIT制度の売電価格の低下」が理由といわれています。
FIT制度とは、国が行っている「再生可能エネルギー促進」の1つで、一定期間(家庭用では10年)太陽光で発電した電気を売電する際の金額を、固定金額で買い取ってくれることを約束してくれる制度です。
※2009年~2012年までは「余剰電力買取制度」と呼ばれていました。
FIT制度が開始された2009年当初は、売電価格が42円/kWhと高額でしたが、FIT制度の満期を迎えると、電気会社は買取金額を固定にする必要がないため、売電価格が大幅に低下してしまうのです。
FIT制度終了後の売電価格は電力会社によって異なりますが、買取金額は7円~17円程度と、大幅に売電価格が低下します。この問題は「2019年問題」と呼ばれ、テレビなどで話題になりました。
またFIT制度自体の買取金額も、家庭用の場合21円/kWhと、全盛期の半額ほど低下してしまいます。
これまでは、電力会社から買う金額より売る金額の方が大きかったので、売電する量が多いほど利益になっていました。
しかし、これからは売る金額より買う金額の方が多いため、利益にすることは難しいということです。
そこで新しく考えられたのが「電気を売るのではなく、自分たちで使うのはどうだろうか?」という考えが広まっていきました。
しかし、太陽光は電気を発電することはできますが、蓄えておくことはできません。
そこで、電気を蓄電しておける蓄電池へ注目が集まりました。
1-2. 今後、蓄電池の需要はさらに伸びる?
蓄電池の需要は今後さらに伸びると予想されています。
出典:富士経済
FIT制度の満期を迎える家庭が2019年に50万件・2023年までに160万件を超えるというデータが出ています。
発電した電気を蓄電池へ貯めて使うという「電気の自給自足化」が、今後一層加速していくと考えられます。
そのため、より一層蓄電池の必要性は高まるでしょう。
2、太陽光発電を設置しない蓄電池単体での必要性はどうなの?
蓄電池のメリットを解説したほとんどのサイトでは、太陽光発電との併用を前提とした解説がメインであることが多くあります。
理由は、太陽光発電と蓄電池を併用して使う方が、最大限のメリットを得られるからです。
では、太陽光発電がない家庭で、蓄電池のみを導入するのは意味がないのでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。
経済の面では、電気料金が割安になる深夜の時間帯に充電を行い、充電した電気を電気料金が高い昼間に利用することで、電気代を安く抑えることができます。
また、災害時も使う家電と蓄電容量次第では、1~2日くらいであればやり過ごすことが可能です。
蓄電池単体での導入メリットについて興味がある方は、以下の記事も参考にしてみてください。
3、蓄電池のメリット・デメリット
蓄電池を導入することで得られるメリットは多いですが、デメリットも少なからずあります。
メリットばかりを気にしていると、導入後に「想像と違っていた」と後悔することにもなりかねません。
メリットだけではなく、デメリットもしっかりと理解しておきましょう。
3-1. 【メリット】停電時にも電気が使える安心感
「電気代の節約ができる」という経済効果もありますが、蓄電池の大きなメリットといえば「停電時に電気が使えるという安心感」です。
太陽光と併用することで、余剰電力を蓄電池へ充電して夜に使うこともできます。
発電と充電を繰り返し行うことができるので、1~2日と続く大規模停電でも、電気を使い続けることができるのです。
例えば、ある日突然停電が発生したことを想像してみてください。
● 夜だったら電気が使えず、暗闇で過ごすことになる
● スマホの充電ができない
● エアコンなどの空調が使えない
● 温かいご飯を用意できない
● オール電化のご家庭なら、お風呂に入ったり料理を作ったりできない などなど
私たちの生活に電気は欠かせません。
停電が長引いて「いつ復旧するのか?」という不安や、苛立ちを抑えて家族で過ごすのは、とてもストレスになります。
精神的な負担を減らすという意味でも、蓄電池は災害時の強い味方となってくれるのです。
3-2. 【デメリット】導入費用と設置スペース
蓄電池のデメリットには、導入費用と設置スペースがあります。
蓄電池の相場は、ファミリー層に人気が高い5kWh~7kWhの蓄電池で、90万円~160万円ほどと、それなりの費用が必要です。
また、蓄電池とパワコンを設置するスペースを、確保しなければなりません。
最近は、コンパクト設計の蓄電池の数も増えてきているので、設置スペースのデメリットは解消されつつありますが、多少のスペースは必要です。
4、デメリットを緩和!蓄電池の補助金
蓄電池は補助金を利用することで、蓄電池のデメリットである導入費用を、安く抑えることができます。
2020年4月時点で、2020年以降の補助金情報については、まだ何も発表はありません。
しかし、各地方自治体で補助金を支給している場合もあり、金額は地方自治体によって違いますが、10万円~60万円の補助金を支給している自治体もあります。
蓄電池の相場である90万円~160万円を補助金を利用することで、80万円~100万円で蓄電池を導入できるかもしれません。
また、国からの補助金情報の発表はありませんが
● 「国が太陽光発電など、再生可能エネルギーに力を入れている」
● 「2019年に、最大60万円支給される補助金制度を実施していた」
これらのことを考えると、今後も蓄電池の補助金支給がある可能性も高いです。
5、どんな蓄電池を選べばいいの?
蓄電池の必要性が高いことは、おわかりいただけたのではないでしょうか?
しかし、いざ蓄電池を探すとなると「種類が多くて、違いが良くわらない」という方も多いと思います。
蓄電池は「電気を蓄えておける製品」ですが、どれを選んでも良いというわけではありません。
それぞれのご家庭に合った蓄電池を選ぶ必要があります。
蓄電池を選ぶポイントは次の4つです。
● 太陽光との併用はどうするか?
● 蓄電池の型
● 蓄電容量
● 蓄電池の出力
5-1.太陽光と併用はどうするか?
蓄電池の導入を検討する場合、まず「太陽光と併用する予定はあるか?」ということを考えましょう。
● 今後も太陽光の導入は考えていない
● 最初は蓄電池単体で運用して、2~3年の間に太陽光を導入する など
「太陽光との併用をどうするか?」というのを最初に決めておくことで、次章で解説する「蓄電池の型」を絞りやすくなります。
5-2.太陽光と併用するか否かで蓄電池の種類が決まる
太陽光との併用をどうするか決まった後は、蓄電池の型を検討するのがおすすめです。
ハイブリッド・単機能・ポータブルなど、蓄電池の型はいくつかあるため、どれが良いのか迷ってしまいますが「太陽光と併用するか否か」ということで、型を選ぶことができるようになります。
● 太陽光と併用するなら「ハイブリッド型」
● 蓄電池単体のみの運用なら「単機能型」
蓄電池の型が決まったら、次は蓄電池の出力を検討します。
5-3.蓄電池の出力を検討する【特定負荷】か【全負荷】
蓄電池は「特定負荷」と「全負荷」の2種類があり、それぞれ全く働き方が違うので、慎重に決める必要があります。
特定負荷と全負荷のイメージをしやすいように図にしてみました。
それぞれの特徴は、家の既存分電盤に直接接続しているか否かという部分と、200V家電を使えるかという部分です。
特定負荷の場合、家の既存分電盤とは別に「特定分電盤」と呼ばれるものを新たに取り付けます。
停電時は、この「特定分電盤」に接続されているコンセントのみしか電気が使えません。
不便ではありますが、消し忘れやコンセントを差しっぱなしで発生する待機電力など、使えるコンセントが制限されているため、蓄電池の残量を無駄に減らしてしまう、というリスクを低減してくれるというメリットがあります。
一方の全負荷は「連携用分電盤」と呼ばれるものを新たに取り付けますが、家にある既存の分電盤に直接接続するため、家中の電気を使うことができます。
家中の電気を蓄電池の残量が許す限り、日常生活に近い感じで電気を使えるため、油断して電気を使い過ぎると、あっという間に蓄電池の残量がなくなる可能性があります。
どちらも一長一短なので、悩んでしまいますが
● IHなどの200V製品を使うか?
● 停電時でも家の中の家電をすべて使いたいか?
上記のようなことを基準に検討してみてください。
5-4.蓄電池の容量を検討する
太陽光発電と併用で蓄電池の型・出力を決めたなら、最後に蓄電池の容量を決めましょう。
蓄電池の容量が多いほど蓄えておける電気量が多くなるので、それだけ長い時間、停電時に電気を使うことができます。
とはいえ、容量が多いほど蓄電池の価格も高くなるので、災害時に最低限使いたいと思う家電を考えてみて、その合計消費電力から蓄電池の容量を求めるのをおすすめします。
● 「使いたい家電の合計消費電力」×「使いたい時間」=蓄電池の容量
上記の計算方法で、必要な蓄電池の容量を求めることができます。
我が家に合った蓄電池の選び方を詳しく知りたいという方は、以下の記事も参考にしてみてください。
6、まとめ
蓄電池の必要性についておさらいです。
● 蓄電池は、FIT制度期間の満期など売電価格の低下で一気に注目を浴びた
● 災害時のことを考えると、蓄電池の必要性は高いといえる
● 停電を経験した4割以上の家庭では、蓄電池や太陽光をおすすめしている
蓄電池は、安い買い物ではありませんが、災害が発生した時の精神的な負担を減らしてくれます。
不安や苛立ちが蔓延していると、冷静に対処できることですら対処できなくなります。
家族を守るためにも、ぜひ蓄電池を検討してみてはいかがでしょうか?
もし、蓄電池や太陽光についてわからないことがあれば、お気軽に「省エネプラス」へご相談ください!
弊社「省エネプラス」は、クレームゼロはもちろんのこと、お客様対応などの評価が認められ、関西電力より「オール電化推奨店」という称号を頂いております。
1から知識をつけて製品を選びたい、という方も大歓迎です!ぜひお気軽にお問い合わせください。