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家庭用蓄電池の施工の流れから必要な申請方法まで解説

2020.09.10

この記事では、知っておいて損はしない知識として「蓄電池の施工開始から、終了までの基本的な流れや申請方法」「設置工事費用の相場」などについて解説していきます。

具体的な運用開始までの流れを知っておくことで「業者から連絡が中々こない」という心配もなくなります。

豆知識として、ぜひ参考にしてみてください。

~目次~

1、蓄電池の設置に必要な申請は?
   1-1.補助金の申請
   1-2.電力会社へ電力申請
   1-3.事業計画認定書と蓄電池の仕様書

2、蓄電池の施工開始の流れ
   2-1.現地調査
   2-2.基礎工事
   2-3.蓄電池と関連機器の取り付け
   2-4.配線工事
   2-5.蓄電池の設定と動作確認

3、設置工事にかかる時間は長い?

4、設置工事の相場はどのくらい?

5、まとめ

1、蓄電池の設置に必要な申請は?

蓄電池の導入までには、申請期間から工事完了まで早い場合でも2か月ほど、長い場合だと6か月ほどの期間を有することもあり、思ったより時間がかかるものです。「なぜ、そんなに時間がかかるの?」と思われる方も多いと思います。

蓄電池の取り付けだけで、ここまで時間がかかるわけではありません。
数か月も時間がかかる理由は「蓄電池の各申請手続き」が理由です。

手続きには細かい書類が必要になり、次の3つの申請を行う必要があります。

電力会社へ電力申請
補助金の申請書
事業計画認定書と蓄電池の仕様書

上記に合わせて、住民票なども必要になります。

ほとんどの場合は、施工会社が代理で手続きを行ってくれるため、お客様側に大きな負担がかかることはありません。

上記の申請作業も「工事の一部」として、工事費用に含まれていることが多いです。

ですが、具体的な設置工事前の流れだけでも知っていただくことで「どのくらいで蓄電池の運用を開始できるか」というのを把握できるので、この章では、蓄電池の設置に関する申請手続きについて解説していきます。

1-1.補助金の申請

2020年4月時点では、国からの補助金支給に関する発表はありません。
しかしお住まいの自治体によっては、補助金が支給される場合があります。

申請から交付されるまでの期間は、自治体ごとに異なりますが、大体2週間ほどの期間が必要です。

補助金の申請を代行してくれる販売店も多いので、お客様が申請方法などを意識する必要はありませんが、各自治体から支給される補助金の申請方法は、自治体によって異なります。

もし気になる場合は、お住まいの地域の自治体へ「補助金支給の有無」や「申請条件」などを、事前に確認しておくのもおすすめです。

1-2.電力会社へ電力申請

太陽光発電と併用して蓄電池を設置する場合は、電力会社と接続契約を行う必要があります。

行う契約は「接続契約」と「特定契約」です。
※蓄電池を単体で設置する場合は、この電力申請は必要ありません。

接続契約は、発電した電気を電力会社に送電するために必要な契約
特定契約は、固定買取金額(FIT制度)で買い取ってもらうための契約

これらの契約は、次に行う事業計画認定の申請に必要になるため、申請が終了するまでの1~2週間待つ必要があります。

この電力申請は、太陽光で発電した電気の送電・売電を行うための手続きです。
太陽光と蓄電池を併用して使う場合には、必要な手続きになります。

1-3.事業計画認定書と蓄電池の仕様書

太陽光と蓄電池の両方を導入する場合に、必要になる書類です。
申請の中で最も時間がかかる可能性が高い手続きで、早い場合だと1か月前後で完了しますが、長い場合だと6か月ほど待つ必要があります。

また、事業計画認定を行うには、別途資料を添付する必要があります。

蓄電池の仕様書
配線図
構造図 など

蓄電池単体の設置に関しては、事業計画認定書の提出は必要ありません。

ちなみに、太陽光発電は既に設置済みで、後付けで蓄電池を導入する場合は、事業計画認定書ではなく「変更認定申請書」を記載して、申請を行う必要があります。

2、蓄電池の施工開始の流れ

必要な申請等が終わると、工事の準備に取り掛かることできます。
具体的な蓄電池設置完了までの施工の流れは、次のような感じです。

①現地調査
②基礎工事
③蓄電池の取り付け
④配線工事
⑤蓄電池の設定と動作確認

設置までの流れを1つずつ順番に解説していきます。

2-1.現地調査

まずはお客様宅に訪問して、蓄電池の設置スペース等の確認を行っていきます。

室内へ設置を行う場合は、床が蓄電池の重量に耐えられるか?
蓄電池周辺は熱がこもらないか?
屋外の設置なら、直射日光に当たらないか?
蓄電池の配線を通す経路 など

「どこに設置すればいいのかわからない」という方でも、施工業者がしっかりと提案してくれるので心配はいりません。

この現地調査の時に、実際に工事を行う日などの調整も行い、工事日が決定します。

2-2.基礎工事

蓄電池は室内に設置できるタイプもありますが、人気が高いのは生活スペースの邪魔にならない屋外に、設置することが多いです。

屋外に設置する場合は、蓄電池をしっかり固定するために、コンクリートで基礎を作る必要があります。

基礎工事自体は1日で終わりますが、土台であるコンクリートがしっかり固まるまでは、次の工程へ進むことはできません。

コンクリートが固まるまでの時間は季節によっても少し違いはありますが、大体1〜2日程度の時間が必要です。

蓄電池の機種よっては、基礎工事を行わず「簡易基礎」と呼ばれるものを設置する場合もあります。

また、室内に蓄電池を設置する場合、基礎工事は行わずに蓄電池の設置から開始します。

2-3.蓄電池と関連機器の取り付け

基礎工事が終わると、蓄電池の取り付けです。
蓄電池を、しっかり固まったコンクリートへボルトで固定します。

また室内設置の場合は、床に固定はせずに壁面に、ボルトで固定して取り付けます。

そのため、取り付けを行う壁の種類、壁の中にある骨組み(幅木)の、厚みや広さなどで施工方法が異なるため、事前調査の時にもしっかりと確認しておきましょう。

蓄電池本体の取り付け完了後は、パワコンや分電盤など、関連機器の取り付けを行っていきます。

蓄電池本体と関連機器の設置が完了後に、配線工事を行います。

2-4.配線工事

蓄電池・パワコン・分電盤の電気配線を接続していきます。

太陽光と併用して利用する場合、単機能蓄電池なら太陽光と蓄電池のそれぞれのパワコンを接続する必要があるので、それらの接続作業も行います。

ハイブリッド蓄電池の場合は、1度既存の太陽光用パワコンを取り外し、新しくハイブリッド蓄電池のパワコンを取り付けます。

これで蓄電池の取り付けは完了です。

2-5.蓄電池の設定と動作確認

最後に、蓄電池の細かい設定方法や動作確認を行います。

蓄電池の機種によっては「経済モード」や「節電エネモード」などに設定を変えられるので、施工業者から設定方法、各モードの説明があります。

この時、わからない事があれば施工業者に納得がいくまで、色々と聞いてみるのがおすすめです。

特に停電時の操作は、自動で切り替わるものから、手動で操作するものもあるため、停電時の操作方法は確認しておいた方がよいでしょう。

3、設置工事にかかる時間は長い?

基礎工事は、コンクリートが固まるまで1〜2日程度、間隔を開ける必要があります。

ですが、蓄電池本体の設置と配線工事は、1日で完了します。

半日で作業が終わることも多く、遅くてもその日の夕方までには作業が完了するので、取り付け工事が始まって数週間も待つということはありません。

4、設置工事の相場はどのくらい?

工事費用は、蓄電池を設置する環境によって金額が前後するため、一定ではありませんが平均的な価格は、20万円~30万円になります。

設置工事費用と蓄電池本体を合わせて、約100万円~160万円(4〜7kWhの容量)が蓄電池の相場です。

蓄電池の価格相場など、費用についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

5、まとめ

蓄電池の施工完了までの流れのおさらいです。

全ての施工が完了するまでに早くて2か月ほど、長くて6か月ほどかかる
申請手続きが完了後、取り付け工事が開始
動作確認の時に、停電時の操作方法を確認しておく
蓄電池の工事費用は20万円~30万円が相場

蓄電池の取り付け作業は、極端に難しい工事ではありません。

しかし、手続きが完了する前に工事を始めると、補助金が支給されないなど、面倒な決まりなどもあるため、どうしても待つ時間が長くなることもあります。

ですが、複雑な手続き等は、ほとんどの販売店が代理で行うので心配ありません。

「省エネプラス」でも、お客様がスムーズに電気運用を行えるように、サポートを行っていきます。

蓄電池に関する疑問や、ご相談がある方は「省エネプラス」へお気軽にお問い合わせください。

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