蓄電池の充電時間とフル充電で使用できる時間について解説
2020.03.30
蓄電池の魅力を伝えるサイトは数多くありますが、蓄電池が「どのくらいで充電満タンになるのか?」「フル充電でどのくらい使えるのか?」などについて、詳しく解説しているサイトは多くはありません。
確かに「充電時間より蓄電池の性能」や「蓄電池を導入することのメリット」を知りたいという方の方が圧倒的に多いはずです。
ですが、この記事をご覧になっている方の中には
● 蓄電池の充電時間はどのくらい?
● 蓄電池ってコンセントから充電するの?
● フル充電で何時間ほど使えるの? など
上記のような「蓄電池の充電」という部分に
疑問を持っている方もいるのではないでしょうか?
蓄電池の充電時間は機種によって早い遅いがあるので
豆知識として知っておくことで蓄電池選びの参考になるはずです。
そこで、当記事では「蓄電池の充電方法」から「フル充電で使える時間」など
「蓄電池の充電」について詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読むことで、まめ知識として蓄電池の充電について理解を深めることができます。
~目次~
1、蓄電池への充電方法
1-1.据え置き型ではコンセントから充電はできない
1、蓄電池への充電方法
蓄電池の充電方法についてですが
「据え置き型(系統)」と「スタンドアロン型(ポータブル)」とで、充電方法が異なります。
家庭に設置するタイプである「据え置き型」は、分電盤へ配線を引き込んでいるため
分電盤から送られてくる電気で直接充電を行います。
そのため「据え置き型」の蓄電池はコンセントから充電することはできません。
一方のスタンドアロン型(ポータブル蓄電池)の場合は
移動式なため、家庭の分電盤に接続することがありません。
そのため、ポータブル蓄電池はコンセントから充電が可能です。
据え置き型の蓄電池は、分電盤から直接充電を行うことができます。
ですが、イメージしづらいと思いますので
次章でイメージ図と一緒にもう少し詳しく解説していきますね。
1-1.据え置き型ではコンセントから充電はできない
据え置き型の蓄電池の多くは屋外に設置することを前提としている機種が多く
配線だけ室内へ送ることが多くなっています。
イメージ図の右側、電柱のイラストがある部分から見ていくと
わかりやすいと思います。
蓄電池のみ設置している場合は、電力会社から購入した電気で充電を行わないといけません。
充電のイメージは分電盤に到達後、蓄電池へと流れていき充電が行われます。(イラスト内①と②)
据え置き型蓄電池のみで運用を行う場合
充電する時も、蓄電池の電気を使うときも全て分電盤を経由しないといけません。
まめ知識「分電盤とブレーカーの違いと役割」
分電盤とブレーカーは、それぞれ別の場所に設置されている装置だと思われがちですがちょっと違います。
分電盤は簡単にいうと「洋室1」「台所」といった具合に電気を分けて送電してくれる装置になります。
ですが、分電盤だけでは「漏電している」・「強い電流が流れた」という場合
電気を一時的に止めないと火災や故障の原因にもなり大変危険です。
しかし、分電盤だけでは異常に感知できても止めることができません。
そこで、別にon・offのスイッチとしてブレーカーが用意されているわけです。
つまり
● ブレーカーは安全のために電気を遮断してくれるスイッチ
● 分電盤は、電気を各部屋に送電・状態の管理をする装置
として、同じケースの中に収められています。
今度は、太陽光発電を利用して充電する場合も見てみましょう。
イメージ図の屋根部分からご覧ください。
太陽光で発電された電気は、分電盤ではなくパワコン経由して
蓄電池へと送られているのがわかります。
それぞれの充電方法について少し整理してみましょう。
充電方法 | 充電時のそれぞれの違い |
---|---|
蓄電池のみの場合 | 電力会社の電気が分電盤へ流れてきて蓄電池へ送られる。 |
太陽光発電を利用して充電する場合 | 太陽光で発電された電気は、パワコンを経由して蓄電池へ送られる。 |
違いとして、分電盤を経由するかパワコンを経由するかの「通過する場所の違い」というだけです。
パワコンとは、直流電気を交流電気へ変換してくれる装置のことです。
太陽光で発電した電気は直流電気ですが、実はそのままでは家電に使うことができません。
家電を動かすための電気は交流電気に変換する必要があり、その役割をもっているのがパワコンになります。
ですが、直流から交流へ変換する場合、変換ロスが発生して電気を少しだけ損失してしまいます。
この変換ロスは、通過するパワコンが多くなるほど、変換ロスする電気量も多くなります。
2、蓄電池の充電時間
結論からズバッとお答えしますと「蓄電池の充電時間は機種によってことなる」という答えになります。
フル充電にかかる時間は容量の大きさと、急速充電に対応しているか否かなど
機種の性能ごとに、フル充電までにかかる時間が違ってくるのです。
そのため、一概に「○kWhの蓄電池は○時間で充電完了できます。」とお伝えすることができません。
そこで「省エネプラス」で人気が高い蓄電池の充電時間をまとめてみました。
ESS-U2M1/ESS-U2M2
メーカー:nichicon(ニチコン)
蓄電容量:11.1kWh
充電時間:約5時間半
KPAC-Bシリーズ
メーカー:Omron(オムロン)
蓄電容量:4.2kWh
充電時間:約1.6時間(急速充電)
PKG-EHD-S55MP3B
メーカー:田淵電機(エネテラス)
蓄電容量:4kWh
充電時間:約2時間
上記のように、容量が大きいとフル充電までに時間がかかりますが
同じくらいの容量でも時間に差があります。
そのため、蓄電池の時間は「○時間」と言い切ることは難しいですが
平均的な充電時間で2時間~6時間程度とお考えください。
2-1.フル充電で何時間使えるの?
次に「フル充電で蓄電池を何時間使えるのか?」という部分ですが
こちらも充電時間と同様「蓄電容量と利用する家電によって変わってくる」というのが答えになります。
10kWhの蓄電池を「フル充電時にしている」ということを前提で解説すると
次のような家電を使う場合、約9時間利用することが可能です。
● テレビ(100W)
● 照明(100W)
● 冷蔵庫(50w)
● エアコン(650W)
ちなみに、エアコンを利用せずにテレビ・照明・冷蔵庫の場合
約35時間利用することができます。
このように、使う家電製品によって連続使用できる時間が異なります。
そのため「蓄電池がフル充電で何時間使えるか?」というより
停電時に「どの家電製品をどのくらいの時間使いたいか?」という部分を慎重に検討する方が蓄電池を選びやすいです。
蓄電池の「容量について興味がある!」「使いたい蓄電容量の求め方を知りたい!」という方は
以下の記事で蓄電池の容量について詳しく解説しています。
3、まとめ
蓄電池の充電方法や充電時間について解説してきましたが
いかがでしたでしょうか?
今回の内容についておさらいをしたいと思います。
● 蓄電池のみでの充電は分電盤を経由する
● 太陽光から充電する場合はパワコンを経由する
● 蓄電池の充電時間は2時間~6時間ほどかかる
● 使う家電の数や消費電力によって連続使用時間は異なる
スムーズに充電・放電を行うためには、充電時間を把握することも大切です。
しかし蓄電池は、停電などの非常事態の時でも電気を使えるようにする
一種の、防災装置だといえます。
そのため「どんな家電を使いたいか?」「200Vの家電製品を使う予定があるか?」など使う家電を決めておくのが大切です。
最後になりますが、蓄電池や太陽光発電システムに関する疑問・不安がある方は一度「省エネプラス」へお問い合わせしてみませんか?
「省エネプラス」では、蓄電池・太陽光メーカーを豊富に取り揃えています。
他にも「何か調子がおかしい」「何かリモコンに表示されている」といった購入後のトラブルにも
24時間対応窓口があるので、迅速にお客様をサポートできるアフターフォローも万全です。
「省エネプラス」が大切にしているのは、お客様目線に立ってご相談を受けることを大切にしています。
そのため、まずは製品のご紹介からではなく「蓄電池・太陽光発電とは?」という部分を知っていただくことからおこなっております。
「この程度のこと聞いてもいいのかな?」ということでもお気軽にご相談ください。
知識も経験も豊富なスタッフが、あなたの疑問・不安解消のお手伝いをさせていただきます。