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家庭用蓄電池の全負荷と特定負荷の違いとは?選び方を紹介

2020.01.10

家庭用蓄電池は近年、小型化や価格減少が進んできたことから、節電・非常時対策として購入を考えている方が増えてきています。

しかし、いざ製品を選ぶ時に

何を基準にして選ぶべき?
製品説明を見ても難しくて、疲れてしまう
専門業者に聞きたいが業者選びが大変

このように、まず何から検討すれば良いのかわからない方が多いのではないでしょうか。

家庭用蓄電池には種類が大きく分けて2つあり、1つは「全負荷タイプ」と呼ばれるもの、そしてもう1つは「特定負荷タイプ」と呼ばれるものに分類されます。

今回は、この大きく分けた2種類の特徴や、どのようなご家庭にどちらのタイプが向いているかを紹介していきますので、家庭用蓄電池選びの際にぜひ参考にしてみて下さい。

~目次~

1、「全負荷タイプ」と「特定負荷タイプ」の違い

2、「全負荷タイプ」と「特定負荷タイプ」のメリット・デメリット
  2-1 全負荷タイプのメリットとは?
  2-2 特定負荷タイプのメリットとは?
  2-3 全負荷タイプのデメリットとは?
  2-4 特定負荷タイプのデメリットとは?

3、「全負荷タイプ」か「特定負荷タイプ」選ぶポイント
  3-1 こんなご家庭には全負荷タイプがおすすめ
  3-2 こんなご家庭には特定負荷タイプがおすすめ

4、まとめ

1、家庭用蓄電池の全負荷タイプと特定負荷タイプの違い

2つのタイプの違いは主に停電時に使用出来る範囲の違いになります。

蓄電池の製品や契約などによって多少の差異が出ますが、蓄電池ユニットから家庭用の分電盤にどのような接続方法が取られているかで停電時の性能が変化するからです。

「全負荷タイプ」は、停電時に家の中全ての電気が使用可能となっており、万が一停電が起こった場合でも、普段との生活にほぼ差がない状況を作ることが出来ます。

「特定負荷タイプ」は、あらかじめ「決まった範囲」に電気が行き渡るようになっています。製品によって差はありますが、ご家庭の分電盤の中で2~3回路分が使用可能になります。

2、「全負荷タイプ」「特定負荷タイプ」のメリット・デメリット

上記の違いだけを見ると「普段と変わらない状況が作れるのであれば、全負荷タイプの方が良いかな?」と思ってしまいますが、実際にはそれぞれにメリットとデメリットが存在します。

2-1 全負荷タイプのメリットとは?

全負荷タイプの大きなメリットは、停電が発生した場合であっても全ての電源がそのまま蓄電池によって補えることにあります。

停電はどの時間帯に起こるか予測できない為、いつ停電が発生した場合にも全てに電気が行き渡るように、急な変化への対応力が高いことが挙げられます。

機種によっては200Vに対応している為、エアコンやIHクッキングヒーター、電子レンジなども使用可能です。

また全負荷タイプは特定負荷タイプに比べて、製品の数が少ないため商品を選ぶ時にも迷いにくいこともメリットに挙げられます。

2-2 特定負荷タイプのメリットとは?

特定負荷タイプのメリットは全負荷タイプに比べて、初期導入費用などが大きく抑えられる事です。

また特定負荷タイプの場合は分電盤によって決まった範囲にしか電気が流れないことから、必要なところにだけ、最低限の電力を送ることが出来るのがメリットです。

蓄電池ユニットが最も重要になる停電や災害時に、生活を続ける為の重要な家電を優先して稼働させることが可能です。

そして蓄電池ユニットそのものが小型であることが多いので、設置場所の確保もしやすいというメリットがあります。他にも特定負荷タイプの方が流通数や使用率が高いため、色々な機種を比較し選択することが出来ます。

2-3 全負荷タイプのデメリットとは?

全負荷タイプで挙げられるデメリットとしては、家中の電源を賄える代わりに、必要のないところにも通電してしまうことです。非常時必要のない電気を使う事によって、蓄電池ユニットの容量が減少するスピードが特定負荷タイプよりも早くなってしまいます。

コンセントを接続しているだけでも電力は消費してしまいますし、多くの場所で高負荷のかかる家電が動いてしまうと、必然的に特定負荷タイプの蓄電池ユニットよりも充電された電力を消費する時間が短くなってしまいます。

特定負荷タイプと電気の持続時間を比べると、数時間~数十時間ほど差が出来るので、長期間の停電などがあった場合には電力が不足してしまう可能性もあるのです。

2-4 特定負荷タイプのデメリットとは?

特定負荷タイプで挙げられるデメリットとしては、一部の家電にしか電力を供給出来ないため、分電盤で停電時に優先的に使用する家電を吟味しなくてはならないことです。

全負荷タイプであれば、使用する家電に制限がかかることは少ないですが、特定負荷タイプは家庭内での優先順位を決めてそれぞれに合った配分を考える必要があります。

3、全負荷タイプか特定負荷タイプか~選ぶポイントは?

前述のように、蓄電池の「全負荷タイプ」「特定負荷タイプ」にはメリットとデメリットが共存しています。ご家庭の状況や、停電時に他に電気を確保する手段があるかどうか?といったポイントも含めて種類を選ぶ必要があります。

ここからは「どんな環境がどちらのタイプにおすすめなのか?」といった具体的な選び方について紹介させて頂きます。

3-1 こんなご家庭には全負荷タイプがおすすめ

全負荷タイプがおすすめの環境と言える一番のポイントは、「オール電化住宅」が挙げられます。

オール電化住宅では、ほとんどの機能を電気によって動かしているので、停電時には何も出来なくなってしまうこともあります。

他にも「室内でペットを飼っている」という場合や、「高齢者や小さい子供と暮らしている」という家庭環境の場合には、全負荷タイプで停電時の混乱や事故を防ぐという意味でもおすすめです。

また、せっかく蓄電池を設置するのであれば、創蓄連携システムや太陽光発電システムと合わせて併用したいという場合にも全負荷タイプは検討の余地があります。

3-2 こんなご家庭には特定負荷タイプがおすすめ

特定負荷タイプがおすすめの環境としては、「初期導入時のコストを少しでも下げたい」場合や、停電時には「必要最低限の電気」の消費だけで大丈夫といったご家族です。

一世帯で暮らしており、なおかつ小さなお子様や、高齢者の方が居ないご家庭であれば特定負荷タイプでも停電時には対応がしやすいでしょう。

加えてオール電化ではなく、ガス併用のご家庭であれば、電気を使用したい場所を限定できる為おすすめと言えるでしょう。

そして、全体的には長時間の電力維持は特定負荷タイプの方が向いているため、「出来るだけ長く必要な所にだけ電気を使いたい」という場合も特定負荷タイプはおすすめです。

4、まとめ 

以上の事から今回の要点をまとめると

家庭用蓄電池には「全負荷タイプ」「特定負荷タイプ」がある
「全負荷タイプ」は容量の減少ペースが速いが、家中の電気のほとんどを補う事が可能
「特定負荷タイプ」は限られた範囲しか電気を補えないが、長時間の供給が見込める

家庭用蓄電池を設置する最大の目的は、急な停電に対してのバックアップをとっておき、少しでも安全な時間を確保することにあります。この時間がある事によって、身体的負担は勿論ですが心理的負担を少しでも軽減する事ができます。

一口に全負荷タイプや特定負荷タイプと言っても、その中でも性能や機能には違いがあるので、自宅環境に最適な家庭用蓄電池を選ぶには専門家の意見が非常に参考になります。

せっかく設置しても、いざ停電時に思った通りの機能が使えなければ家庭用蓄電池を設置している意味がありません。何より、安全を確保するという意味でも適切な蓄電池ユニットを設置することが家族や自分の命を守ることに繋がります。

ここまで家庭用蓄電池のタイプの違いや、それぞれのメリット・デメリットなどについて触れてきましたが、やはり専門家に「自宅環境に最も適した蓄電池は何か?」を知りたい方は「省エネプラス」で解消しませんか?

実際に停電が起こった時に、「どの程度の電力消費が必要か」というポイントが、蓄電池の選ぶ決め手となります。ただ、各家庭で使用している家電の種類や数をはじめ、同居世帯の人数、年代によっても大きく変化します。

もっと蓄電池について知りたい事や、何かお困りの点や疑問にあることがありましたら、お気軽にご相談下さいませ。

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