蓄電池で夜間電力の電気代削減!安くなる意外な理由とは
2020.05.01
夜間電力を利用して蓄電池に電気を貯めて、電気料金が割高になる日中に、貯めておいた電気を使うことで、1kWhあたりの電気代を5割ほど安くすることができます。
電気代は年々上昇しているため、蓄電池を導入することで
ご家庭の経済負担を減らしてくれるのに一役買ってくれるのです。
そこで、今回は
● そもそも夜間電力って何?
● なんで夜間電力は安いの?
● 蓄電池×夜間電力でどのくらい節約できるの? など
「夜間電力の基礎知識」から「具体的な節約効果」などを詳しく解説していきます。
合わせて、蓄電池の「経済メリットを最大限に活かす方法」も紹介しているので電気代を安く・お得に使いたいという方には必見です。
~目次~
1、 そもそも夜間電力とは?
1-1.夜間電力が安いのは電気を余らせたくないから
2、蓄電池と夜間電力の組み合わせで、どの程度の節約効果があるの?
4-1.太陽光ありならハイブリッド蓄電システム「田淵電機 PKG-EHD-S55MP3B」4-2.蓄電池のみなら単機能蓄電システム「ニチコン ESS-U2Mシリーズ 11.1kWh」
1、そもそも夜間電力とは?
夜間電力とは名前の通り、夜に使われる電力のことです。
夜間電力の電気料金は、電力会社によって異なりますが
日中の電気代と比較すると、5割以上も安くなることもあります。
参考までに、関西電力の「時間帯別電灯プラン」の電気料金を表にしてみました。
日中の電気使用量/1kWh(7時~23時) | 夜間の電気使用量/1kWh(23時~翌7時) |
---|---|
● 0~90kWhまで21.66円 ● 90kWh~230kWhまで27.9円 ● 230kWh以上32円 | ● 10.70円 |
引用:関西電力
日中の電気料金は3段階に別れていて、電気使用量が多いご家庭ほど、1kWh当たりの電気料金が高くなります。
しかし、夜間(23時~)の電気料金は電気使用量に関わらず一律10.70円です。
夜間電力を利用して蓄電池へ電気を蓄えておき、昼間に蓄電池に蓄えておいた電気を使うことで、日中に電力会社から購入する電気量を減らして、電気代を安く抑えることができます。
ですが「なぜ、夜だけなの?」という疑問を感じる方もいると思います。
もちろんこれにも、しっかりとした理由があります。
次章で「夜間電力が安くなる理由」を詳しく解説していきます。
1-1.夜間電力が安いのは電気を余らせたくないから
夜間の電気料金が安くなる理由は「夜間は電気が余るから」なんです。
出典:九州電力
例えるなら「スーパーのタイムセール」や「見切り品」などをイメージすると、わかりやすいかもしれません。
商品を処分するだけでは、仕入れコストなどが無駄になりますよね?
ですが「見切り品販売」や「タイムセール」で料金を少し安くしてでも販売できれば、お店は利益を得られて購入者は安く商品を手に入れることができます。
それと同じで、電力会社は電気の使用量が増えて「電力が足りない」という事態にならないように一定の電気量を常に発電しておかなければなりません。
昼間は、個人宅・企業など、様々な場所で電気が使われるため需要と供給のバランスが上手くとれています。
しかし、夜になると電気の使用量は昼間に比べると大きく減るので同じ発電方法では、電気が余ってしまいます。
電力会社が発電した電気が余った場合、必要以上に電気が流れるため
電圧の上昇など、色んな不都合が生じてしまうため、電気を余らせるわけにはいきません。
そのため電力会社は、昼と夜で発電量を調整していますが、電力会社が供給しているエリアの電力を調整するためには、地域の電力使用状況など、様々なデータから調整量を判断する必要があります。
そのため、発電量を調整する差が大きければ大きいほど、コストも大きくなるわけです。
コストを減らすためには、昼間に発電している電気量を少しでも夜間の電気へとシフトしなければなりません。
そこで取り入れられたのが「夜間の電気単価を下げて電気を使ってもらう」というサービスです。
では実際に、蓄電池×夜間電力を利用してどの程度の経済メリットがあるのでしょうか?
次章では、具体的な電気代のシミュレーションを行いながら解説していきます。
2、蓄電池と夜間電力の組み合わせで、どの程度の節約効果があるの?
実際にどの程度電気代が安くなるか、シミュレーションを行ってみましょう。
シミュレーションのモデルは次の通りです。
家族構成 | 4人(大人2人・子供2人) |
料金プラン | 時間帯別電灯プラン(関西電力) |
1ヶ月の消費電力(年間の平均) | 555kWh (日中:210kWh/夜間:345kWh) |
毎月の電気代 | 8,988円(蓄電池未導入) |
導入して蓄電池の容量 | 7kWh |
まずは、夜間に蓄電池へ蓄えておいた電気で、昼間どれくらいの電気を補えるのかを確認してみましょう。
昼間の電気使用量が210kWh/月で料金にして5,297円です。
30日で割れば、1日に7kWhの電気を昼間に消費していることになります。
つまり、昼間の電気使用量が7kWhの場合、7kWh以上の蓄電容量がある蓄電池を導入していると、昼間に使う電気のほとんどは蓄電池で補えるのです。
蓄電池に貯めておいた電気だけで、昼間も補えるのであれば、1ヶ月の電気代は次のようになります。
● 555kWh/月×177円(5,297円/30日) = 5,977円
ご家庭の環境や、季節によって電気料金は異なるので一概にはいえませんが、蓄電池未導入の場合は、1ヶ月に8,988円かかっていた電気代が5,977円になるので、1ヶ月に3,011円も電気代が安くなる計算です。
年間にすると、36,132円もの電気代を節約することができるので、家庭の経済負担を減らしてくれるために、大きく貢献してくれます。
蓄電池と夜間電力を組み合わせることで、電気をお得に使えることがお分かりいただけたと思いますが、実は「太陽光発電システム」と併用すると、さらに経済的効果を高めることができます。
次章では、太陽光発電と蓄電池の併用について、詳しく解説していきましょう。
3、太陽光発電との併用で、経済効果を最大限に!
蓄電池と夜間電力の組み合わせに、さらに太陽光発電を併用することで、経済効果をさらに高めてくれます。
1年間で電気代が高くなる時期は、エアコンを使う機会が増える夏や冬ではないでしょうか?
エアコンの消費電力は大きいため、夏や冬は蓄電池に蓄えている容量では補えないこともあります。
しかし、太陽光発電があれば電気を発電できるので、仮に蓄電池の蓄電容量が不足しても日中の電気を補えます。
また、昼間に発電した電気が余った場合、蓄電池に充電することができ夜間電気使用量によっては深夜電力の使用量も削減することができます。
他にも、太陽光発電と蓄電池を導入することで、停電が発生した場合でも電気を使うことができます。
自宅で電気をつくって貯めてを繰り返せるので、何日も続く大規模な停電でも安心して電気を使い続けられます。
次章では「太陽光発電と併用しやすい蓄電池」や「蓄電池単体で夜間電力を利用したい方向け」それぞれのタイプごとにおすすめの蓄電池の紹介をします。
4、おすすめの蓄電池!【シチュエーション別】
蓄電池を「太陽光発電と併用したい」「蓄電池のみで運用を行いたい」という、それぞれのタイプから「省エネプラス」で人気が高いおすすめの蓄電池を紹介します。
● もっと容量が大きいものはある?
● コンパクトサイズの蓄電池が欲しい など
具体的な予算や要望が決まっている方は、ぜひ「省エネプラス」へお問い合わせください。
豊富なメーカーの中から、お客様に最適な1台をご提案させていただきます。
4-1.太陽光ありならハイブリッド蓄電システム「田淵電機 PKG-EHD-S55MP3B」
出典元:EneTelus(エネテラス)
価格:約1,400,000円(工事費込み)
EneTelus(エネテラス)は、太陽光発電の開発・販売で海外進出を果たした
世界的にも信頼と実績のあるメーカーなので、国内外問わず非常に人気が高いメーカーになります。
これまでの、太陽光発電の開発ノウハウを基に「PKG-EHD-S55MP3B」を開発しているため太陽光で発電した電気を、家庭内の電気に変換する際の変換ロスを、最小限に抑えられた設計になっています。
また「PKG-EHD-S55MP3B」は機能面だけではなく
軽量でコンパクト設計なので、パワコンを壁に掛けて設置することも可能です。
機能面に関しても専用のアプリをインストールすることで
スマホ・タブレットから「太陽光の発電量」や「消費電力」などの細かいデータを、リアルタイムで確認することができます。
また、ご家庭の環境に合わせて選択できる4つの運用モードを搭載しているため
● 「日中に発電した余剰電力を蓄電池へ充電する」
● 「売電を優先する」
など、ご家庭に合わせた電気運用を行えます。
4-2.蓄電池のみなら単機能蓄電システム「ニチコン ESS-U2Mシリーズ 11.1kWh」
出典元:nichicon(ニチコン)
価格:約1,600,000円(工事費込み)
ニチコンは、蓄電池の累計生産台数は世界No1という実績があり
業界でも最大クラスの蓄電容量を誇るメーカーです。
また、最新技術を使うことにも優れていて、電気自動車・蓄電池・太陽光の3つを、効率良く使って電気運用ができる「トライブリッド型蓄電池」など、次世代型と呼ばれる蓄電池も豊富に取り扱っています。
実績・技術が高いニチコンが開発している「ESS-U2Mシリーズ」は、11.1kWh~16.6kWhの蓄電容量のラインナップが多いため、ご家庭の予算や、環境に合わせて選びやすいのが特徴です。
ご家庭の電気使用量によって異なるので、言い切ることはできませんが
11.1kWhもあれば、夜間電力でフル充電を行い、日中に蓄電池に貯めた電気を使っても十分補えます。
他にも、稼動可能温度も-30度~40度の環境でも設置可能なため酷寒地域や、日当たりが強い南側など、幅広い環境に設置可能です。
また、機能面に関しては、蓄電容量の30%(3.3kWh)を万が一に備えて、常に保存しておいてくれるのでいつ発生するかわからない停電災害にも、備えておくことができます。
他にも「ESS-U2Mシリーズ」は、室内リモコンをネットワークに接続すると、蓄電システムの状態を24時間サーバーで分析してくれるので、メンテナンスを行ったり新しいファームウェアをダウンロードしたり、常に安全を見守ってくれます。
5、まとめ
蓄電池と夜間電力についてのおさらいです。
● 夜間電力は昼間の電気代と比較すると、5割以上も安くなることもある
● 蓄電池×夜間電力で、年間数万円も電気代の節約に繋がる
● 太陽光と併用すると、経済効果はさらに高まる
2017年度以降、電気代は年々上昇傾向にあります。
また、電力会社の電気買取負担を軽減するために電気代と一緒に支払っている「再エネ賦課金」も値上がりしているため、今後さらに、電気代の負担額は大きくなるでしょう。
そのため、蓄電池と夜間電力を組み合わせての経済的効果は、さらに高くなるといえます。
また、経済的効果だけではなく、大規模停電など災害時でも電気を使えるという、安心感も大きなメリットです。
これから先は、電気代が節約できるだけではなく災害時の時でも心強い存在になる蓄電池の価値が、さらに高まるといえるでしょう。
「蓄電池や太陽光の導入を検討しているけど、何からはじめれば良いかわからない」という方はぜひ「省エネプラス」へお問い合わせください。
取り扱いメーカー数が多く豊富な機種の中から、お客様にあった最適な1台をご提案できるのが「省エネプラス」の強みの1つです。もちろんご相談だけでもお気軽にどうぞ!