蓄電池で電気代は安くなる?費用対効果を徹底調査!
2020.04.28
蓄電池を導入する場合、決して安い買い物ではないので、費用対効果について気になりますよね?
「買った後に後悔したくない」という気持ちは、誰しもが持っているものです。
そこで当記事では
● 費用対効果はあるといえるの?
● どのくらい電気代が安くなるの?
● 補助金ってどのくらいもらえるの?
などについて、徹底的に解説していきます。
蓄電池に興味を持っている方であれば、要チェックですよ。
~目次~
1、蓄電池を導入したら電気代はどのくらい安くなるの?
1-1.蓄電池導入後の1ヶ月の電気代
1-1-1.電気代シミュレーション
2、蓄電池は補助金を使ってお得に導入しよう!
2-1.地方自治体の補助金はどのくらい支給されるの?
3、蓄電池の費用対効果はあるの?
3-1.費用対効果が高い蓄電池を選ぶには?
1、蓄電池を導入したら電気代はどのくらい安くなるの?
昼間と夜間の電気料金の違いは、各電力会社によって差がありますが
関西電力の「時間帯別電灯」というプランの場合は、昼間と夜間の電気料金の差は5割ほどあります。
日中の電気使用量/1kWh(7時~23時) | 夜間の電気使用量/1kWh(23時~翌7時) |
---|---|
● 0~90kWhまで21.66円 ● 90kWh~230kWhまで27.9円 ● 230kWh以上32円 | ● 10.70円 |
引用:関西電力
関西電力の「時間帯別電灯」での日中の電気代は、月の電気消費量ごとに3段階の料金が設定になっており、最大で32円/kWhで、夜間電力との差は1kWhあたり20円以上にもなるのです。
出典:環境省
環境省が公開しているデータを見ると、年間平均電気使用量は4,397kWhとなっているので、これを12ヶ月で割ると約367kWhになります。
電気使用量はご家庭に多少の違いはありますが、多くのご家庭では第2段階以上の27.9円か、32円のどちらかになることが多いようです。
蓄電池を導入することで、夜間電力の10円/kWhの電気を昼間に使うことができるため、昼間に使用する電気を1kWhあたり17.9円~21.3円ほど節約することができます。
では、次に1ヶ月あたりの電気代が、どの程度安くなるのかシミュレーションを行ってみましょう。
1-1.蓄電池導入後の1ヶ月の電気代
シミュレーションを行うために、モデルを簡単に作成しました。
モデルの家庭環境は次の通りです。
● 4人家族(大人2人・子供2人)
● 日中、家には大人が1人
● 蓄電池の容量は7kWhを導入
● 蓄電池導入時、料金プラン「従量電灯A」→「時間帯別電灯」に変更
● 1ヶ月の電気使用量は367kWh
● 1ヶ月の電気代は9,151円「従量電灯A(関西電力)」(蓄電池未導入時)
● 蓄電池導入後の電気料金プランは「時間帯別電灯(関西電力)」
ちなみに、1ヶ月の電気使用量と電気代は環境省が公開している年間平均電気使用量(4,397kWh)を基に計算しました。
では蓄電池を導入した場合、1ヶ月の電気代がどのくらい節約できるのかみていきましょう。
1-1-1.電気代シミュレーション
まず1ヶ月の電気使用量についてですが、蓄電池導入前は1ヶ月の電気使用量が367kWhです。
結論からお伝えすると、今回のシミュレーションモデルの場合は、月の電気代が「3,489円安く」なります。
詳しく解説していくと、シミュレーションモデルの方は、7kWhの蓄電池を導入しているので、毎日充電をして
● 7kWh × 30日 = 210kWh
蓄電池の充電に必要な電気使用量は、毎月210kWhになります。
蓄電池の導入に合わせて、変更した料金プラン「時間帯別電灯」は
● 7時~23時(日中)
● 23時~翌7時(夜間)
と時間帯で料金が変わるプランです。
そのため、蓄電池を導入して電気料金が安い夜間に毎日充電することで、導入前の1ヶ月の電気使用量、367kWhのうち210kWh分の電気を、10.70円/kWhで使えるのです。
具体的に計算を行っていきます。
まず、関西電力の「時間帯別電灯」は、電気使用量に応じて電気料金が変動するプランなので、時間帯別に電気を振り分けないといけません。
電気の使用割合はご家庭ごとに異なりますが、今回は電気使用量を、日中7割・夜間3割の割合で計算を行います。
● 日中:367kWh × 0.7 = 256,9kWh
● 夜間:367 kWh × 0.3 = 110,1kWh
日中の電気使用量の256,9 kWhのうち、210 kWhは、蓄電池でカバーできるので
● 256,9kWh – 210kWh = 46,9kWh(日中の電気使用量)
蓄電池を導入することで、日中と夜間の電気使用量は次のようになります。
● 日中:46.9kWh
● 夜間:320,1kWh(210kWh+110,1kWh)
電気代
● 日中:46,9kWh × 21,66円 = 1,015円
● 夜間:320.1kWh × 10,77円 = 3,447円
日中と夜間の電気使用量に、基本料金など加えると、電気料金の内訳は次のようになります。
電気単価 | 料金内訳(日中46.9kWh 夜間320.1kWh) |
---|---|
● 0~10kWh:1,200円(基本料金) ● 10~90kWhまで21.66円 ● 90kWh~230kWhまで27.9円 ● 230kWh以上32円 ● 夜間電力(23時~翌7時):10.77円 | ● 基本料金(0~10Kwh):1,200円 |
● 日中の電気代 10~90kWh:1,015円 90~230kWh:0円 230kWh~:0円 | |
● 夜間電力:3,447円 | |
● 合計:5,662円 |
電気使用量や毎月の電気代は、家族構成やご家庭の生活スタイルなどで異なるので、全く同じ結果になるとはいえませんが、一例として、蓄電池を未導入時は9,151円で、蓄電池導入後は5,662円と「3,489円」安くなりました。
蓄電池を導入することで、昼間の電気使用量を抑えることができるため、毎月の電気代をグッと抑えることができます。
とはいえ、蓄電池を導入する場合はまとまった費用が必要になるため、慎重になってしまいますよね?
しかし蓄電池を導入する場合、国や地方自治体から補助金を支給してもらえるのです。
そのため、初期費用を大幅に抑えて導入することができます。
次章では、蓄電池の初期導入費用を抑える補助金について紹介します。
2、蓄電池は補助金を使ってお得に導入しよう!
蓄電池や太陽光・電気自動車など、省エネに貢献する製品を購入する場合は、初期費用の負担を軽減するために、補助金が用意されています。
2019年には、国から支給される補助金がありました。
2020年以降について、国から支給される補助金は今のところ未定です。ですが、国から補助金の支給は行われていませんが、各地方自治体では補助金の支給を行っている地域があります。
そのため、お住まいの自治体で補助金があるか確認してみましょう。
2-1.地方自治体の補助金はどのくらい支給されるの?
気になる支給額についてですが、これは各地方自治体によって異なるため、一概には言い切れませんが20万円~80万円前後の補助金を支給してくれるので、初期導入費用を抑えてお得に導入することができます。
具体的な条件や支給額など参考程度に、東京都の補助金を紹介します。
条件 | ● 蓄電池が新品未使用のもの ● 申込者が東京都に住所がある者 |
支給額 | 蓄電池の購入金額の半分もしくは60万円 |
出典:クールネット東京
いかがでしょうか?
東京都の場合は、最大で60万円の補助金を支給してもらえます。
東京都の補助金だと、購入額の半分が60万円以上だった場合、上限金額を支給して貰えるので、単純に考えて購入費用が120万円の蓄電池なら、60万円で導入することができます。
地方自治体によって、条件や支給額が変わるので事前に確認して、蓄電池導入前に補助金の申請も行い、お得に導入しましょう。
3、蓄電池の費用対効果はあるの?
蓄電池の費用対効果についてですが
● 電気代が安くなるというメリット
● 蓄電池の毎月の支払い
● 停電時に電気が使える
これらのことを考えても、蓄電池の費用対効果は高いといえます。
理由は、蓄電池を購入する際のローンは、購入する蓄電池の容量やローンの契約内容で異なるため、一概には言い切れませんが、15年ローンを組んだ場合、月々の支払いは数千円ほどと、家計を圧迫することも少ないです。
補助金が支給される地域では、初期費用を安く抑えて導入することもできます。
● 夜は照明が使えず、真っ暗な部屋で過ごさないといけない
● テレビが観られない
● スマホの充電ができない
● 冷蔵庫の中の物が傷んでしまう
● 暖かいご飯や、料理を作ることが難しくなる など
電気が使えない時のことを想像すると、キリがないほど出てきます。
しかし蓄電池を導入することで、貯めた電気を使うことができるので、暖かいご飯も冷蔵庫の中の物が傷むこともありません。
蓄電池を「保険」として導入することで、停電時の不安や悩みを解消してくれるのです。
また、2017年以降は電気代が年々値上がり傾向なので、長い目で見ると「電気代が安くなる」というメリットも十分活かせます。
これらのことから、蓄電池は安い買い物ではありませんが、費用に見合う働きをしっかりと行ってくれるといえます。
「毎月の支払いがどのくらいになるのか知りたい」という方は「省エネプラス」へご相談ください。
「お支払いに関する知っておきたい知識」や「お支払い額の参考」など、知っておきたい情報をアドバイスすることができます。
また「省エネプラス」では、豊富な取り扱いメーカーの中から、お客様の予算・要望など、お客様に合った適切な1台をご提案させていただきます。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
3-1.費用対効果が高い蓄電池を選ぶには?
費用対効果が高い蓄電池を選ぶには、それぞれのご家庭に合った蓄電池を選ぶ必要があります。
ご家庭で最適な蓄電池を見つけるポイントは、次の4つです。
● 太陽光発電と併用するか
● 蓄電池のタイプ(型)
● 蓄電池の容量
● 蓄電池の出力
例えば、太陽光と併用しないのに「太陽光と併用を前提とした蓄電池」を購入しても、機能の全てを使えるわけではないので、導入面で高くつくだけになってしまうので、費用対効果が高いとはいえません。
そのため、家庭環境やライフスタイルに合わせて、蓄電池を探す必要があります。
費用対効果を高める、ご家庭に合った「最適な蓄電池」を探したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
蓄電池の選び方と合わせて、太陽光と併用あり・なしなど、シチュエーション別におすすめの蓄電池も紹介しています。
4、まとめ
いかがでしたでしょうか?
蓄電池の費用対効果は、短期的では実感できないかもしれません。
しかし、長い目でみていくことで、費用対効果の高さを実感していくことができます。
また、蓄電池の需要は、今後さらに伸びると予想されています。
理由の一つとして、2017年以降、電気代が年々上昇しているためです。
太陽光発電の売電費用の負担を軽減するために導入された「再エネ賦課金」の値上がりから、電気料金自体の値上がりなど、ご家庭での負担が増えています。
そのため、今後蓄電池を導入するかしないかで、毎月支払う電気代が大きく変わる可能性もあります。
「電気代の値上がり対策」や「災害時の備え」として、蓄電池を導入してみてはいかがでしょうか?
また、蓄電池について疑問や不安があって、導入するのを迷っているという方は、一度「省エネプラス」へご相談してみませんか?
「省エネプラス」では蓄電池・太陽光のことを「知ってもらうこと」を第一に、お客様のご相談に耳を傾け、適切なご提案やアドバイスを行っています。
蓄電池や太陽光に関する悩みや疑問がある方は、お気軽にお問い合わせください。